
第二新卒で転職活動をする際、半年以下の短い職歴をどのように書くか悩む方も多くいます。しかし、どんなに短い職歴でも3つのポイントを理解し実践することで、書類選考の通過率を高められます。初めての転職でも失敗しない職務経歴書を作成しましょう。
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【第二新卒】半年未満の職歴どう書く?職務経歴書作成3つのポイント
転職をするときに第二新卒の方は、期間が短いということを自分で勝手にマイナスと捉えてしまう方が多いです。しかし、自分では気づいていないけれども社会から見たらプラスのことも多くあります。
3つのポイントを意識することで、社会から求められていることをアピールできます。
- ビジネスマナー研修について書く
- 仕事内容をステップごとに書く
- ハードルを上げないで書く
そのポイントを抑えた職務経歴書の作成ができるよう確認していきましょう。
1. ビジネスマナー研修について書く
多くの新入社員は集合研修・OJT研修から仕事が始まりますが、このビジネスマナー研修を受けていること自体が転職市場においては強みになります。また、ほとんどの方が受講している同じような研修も職務経歴書への書き方によって、周囲と差をつけることもできます。
研修をアピールする際には下記の2つ
- 研修内容
- 参加姿勢
をアピールすることで、半年未満の職歴でもプラスの印象を与えられます。
1.1 研修内容をアピール
第二新卒などの中途入社の社員は、新卒社員と比べると即戦力人材として採用されます。そのため、ビジネスマナーなどの社会人としての基本的な心構えは習得していることが前提として採用されることが多いです。
その中で、新卒入社した会社で数ヶ月のビジネスマナー研修を受けたことだけでも研修の手間を省くことができるためプラスの印象を与えることができます。
実際に私がコーディネーターとして仕事紹介をしている時も、クライアントの必須条件に”ビジネスマナー研修を受けていること”が入ることが多々あります。また、条件になくても営業として研修を受けていることをクライアントへアピールも日常的に行っております。
そして、研修内容を具体的に書くことで、どのような知識があるのか応募書類を通じて伝えられます。
- 法務研修(労働三法・労働者派遣法・労働契約法)
- ビジネスマナー研修(名刺交換・受注対応・クレーム対応)
- OJT研修(人材派遣新規営業・既存顧客営業)
- チーム制ロールプレイ大会1位/9チーム
OJT研修は業界や職種・企業によって内容が異なるため、細かく書くことで研修期間のアピールに大きくつながります。
1.2 参加姿勢をアピール
また研修で得られたことをアウトプットできるようになることで、たとえ短期間であっても学びに対するアクティブな姿勢をアピールできます。
第二新卒のように経験が浅い方はポテンシャル採用(ビジネス経験や実績でなく、人柄や思考性重視の採用)のため、物事へ取り組むスタンスは採用において重視されます。
◇スキルとスタンスの違いとは?
スキルとは経験を積んでできるようになったことで、スタンスとは物事に取り組む姿勢です。そしてスタンスがポジティブな場合は、努力次第でどのようなスキルも身につけることができるため、重視している企業の多いです。
もっと知りたい方は【転職でスキルアップ志向の方必見|ポータブルスキル3つのポイント】をチェックしましょう。
そもそも、研修を「受ける」という言葉を使うと受動的な印象になってしまういます。そのため、自分自身にとっては研修を”どのように考えていたのか”、”何を学ぼうとしたのか”、”その結果何が得られて、何が得られなかったのか”など自身でフィードバックできるようにすると良いでしょう。
また研修の参加姿勢は、選考でアピールするだけでなく自身の学習効果を高めることができ、より密度の高い情報を得ることができます。そのため転職を考えていなくても、インプットしたことの棚卸しに繋がりキャリアアップすることができます。
2. 仕事内容をステップごとに書く
仕事は様々な要素が組み合わさって成り立っていると思いますが、それを分解して考えることがとても重要になります。これができていないと、下記のような業務内容になってしまいます。
- 受発注業務
- 伝票処理
- 経費精算
- 電話応対
このように営業事務の例では”何を行ってきたのか”はわかりますが、”どれくらいの能力がある”のかはわかりません。
2.1 定量的に書く
この業務の中で、定量化できることを明確に書いたり対応のプロセスの具体化、方法も詳細に書いたりすることで面接官が抱くイメージが大きく変わります。
- 営業アシスタント(営業30名担当/2名体制)
- 資料作成(請求書類・見積書類・社外提案書類/Excel:1から作成)
- 受発注業務(電子部品:約100種類/使用システム:SAP)
このように定量化や方法を記載するだけでも、”100種類の部品を覚えられること”や”大勢の営業担当とコミュニケーションをとって仕事を行える”などが伝わります。
2.2 プロセスごとに書く
さらにディテールを記載するために、業務を棚卸しにおいてプロセスごとにリストアップをしていきます。これをすることで、前述のリストアップから漏れを防ぐこともできます。たとえば、受発注業務の流れをより具体的に見てみると
- 納期調整(関連会社3社/20件/日)
- 問い合わせ対応(社内・社外/30件/日)
- 在庫管理(関連会社3社)
このように一連の流れで対応していた業務の漏れを防ぐことにつながります。
詳細に業務を記載するときに【転職・就職の履歴書と面接を乗り切るノウハウ|7W3Hの使い方】を参考にすると棚卸しがよりスムーズに進みます。
3. ハードルを上げないで書く
「この仕事は誰でもできる」や「誰がやっても一緒」などと考える仕事も中にはあると思います。このように考えてしまうと、よくみる下記のような業務内容になってしまいます。
- 一般事務/書類作成、電話応対、メール応対
このような職務経歴書の書き方の場合、他の候補者と同じになりやすく書類選考で埋もれてしまいます。選考漏れにならないためにも、自分で勝手にハードルを上げ”ない”で書くという意識がとても重要になります。
3.1 誰でもできると思わない
一見誰が行なっても同じに見える「データ入力」の仕事についても「正確さ」や「スピード」、「手順」など人によってプロセスは一様ではありません。
そこで、なぜやり方で行なっているのかということを説明することで、自分しかできない「データ入力」の仕事として説明することができます。これを意識して書くと同じ業務内容でも下記のように変わります。
- 一般事務/データ入力(売上データ:200件/日/Excel)、データ集計(10,000件/月/Excel:VLOOK・ピボットテーブル)資料作成(クライアント提案資料・営業成績:社内外/PowerPoint)、電話応対(20件/日:社内外)、メール応対(20件/日:社内外/Outlook)
また、自分では誰でもできると考えているデータ入力についても社会からの評価が同じとは限りません。社会人経験が浅い第二新卒だからこそ自分ができることの総量を最大化し説明できるようにしましょう。
自分が経験したことをリアルに書く
自身が経験してきた仕事を棚卸しすることで、自分ができることもより明確になり自身に繋がったのではないでしょうか。当たり前の基準を下げるだけで自身の市場価値を再認識し、短い期間でも得られたことを整理しました。
これにより自身ができることと目標へのギャップも明確にし、次へのステップアップに繋げていきましょう。