
第二新卒で職歴が短く実績がない方は、学生時代の経験を書いた方が良いか悩む方もいるのではないでしょうか。
しかし、転職活動において学生時代の経験は書かない方が良いです。
書いてはいけない3つの理由と職務経歴書に書くべきことをシェアいたします。
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【第二新卒】職務経歴書で悩む方!学生時代のことを避ける3つの理由
第二新卒の方と学生の方の大きな違いは、社会人として働いた経験があるかです。
そのため、半年未満などどんなに短い職歴であったとしても、就業を通じて得られたことのアウトプットが必要です。入社後の経験をアピールすることで、第二新卒としての市場価値を高められます。
一方で学生時代のことを回答してしまうと
- ”社会人としての強み”を知ることができない
- ビジネススキルを知ることができない
このような弊害が出てしまいます。
つまり第二新卒の採用では、未経験枠であってもビジネスマンとしての基本スタンスが身についているが期待されるということです。
社会人としての経験・強みをアピールするために、下記3つのポイントをご紹介いたします。
- 社会人としての強みを語る
- ビジネススキルを語る
- 学生時代との一貫性を意識
1.社会人としての強みを語る
転職活動のPRとして学生時代のことを書いてしまうと、学生時代の自分からアップデートできていないことになってしまいます。
新卒入社・内定を獲得するためには、面接で強みや学生時代の経験をアピールし採用されています。この強みがあるにも関わらず、面接や職務経歴書で語るエピソードが入社後のエピソードでないと、社会人として”活かせない強みしか”ないと思われてしまいます。
1.1 社会人としての強みを考える
まず、入社してから発揮した強みを言語化していきます。
もちろん学生時代に感じていた強みでも問題ないです。もし、アップデートしていたらそれを言語化します。
1.2 強みと実務経験をリンク
小さいと思ったものでも成果を上げたことについて積極的に話していきましょう。
とは言っても、大きな成果が上げられておらず就活の履歴書に書く(面接で話す)のに気が引けてしまうという場合もあると思います。それについては、結論から言うと気にする必要はありません。
相手が求めている基準というものは第二新卒においてはそこまで大きくなく言ってること(就活の軸ややりたいことなど)とやってきたことが一致していることの方が重要になります。
なので、自身で勝手に上げてしまっているハードルを下げて考えるようにしましょう。
2. ビジネススキルを語る
ビジネスマンとしての基本スタンスが求められているため、学生ではない社会人としてどのような経験をしたのかを語る必要があります。
ここでもやはりハードルを下げて考えることが非常に重要です。その経験がある中で短い期間であっても成果をあげることができなかったということは、それとは別の強みがあるのではないかということやそのエピソード自体が嘘なのではないかという疑いを持たれてしまいます。
強みと強みを生かした経験について事実を偽りなく語りましょう。
2.1 ビジネスマナーについて書く
新卒入社後のビジネスマナー研修(集合研修)を受けているかどうかが、第二新卒の採用において重要になることも多いです。
2.1.1 研修を受けていることが重要
転職の場合はポジションごとに採用されるため入社人数(同期)が少なく、転職者によってビジネス経験も異なります。そのため、同一内容の集合研修の実施ができず、入社後まもなくOJT研修として実務をスタートする企業が多いです。現場で一からビジネスマナーを研修することは現実的でないため、集合研修を受けていることが選考結果に大きく左右するのです。
研修を受けることで社会人としてスキルを習得しているため、学生時代に学業を本業として経験したアルバイトとは異なり、ビジネスマンとして評価されることに繋がります。
2.1.2 研修のみの職歴でも、強みのアピールはできる
研修について詳細に書くことで、十分強みをアピールすることはできます。
入社数ヶ月などで研修・OJT研修中の退職や転職でも、参加姿勢や習熟度・学びは人によって異なるためです。
Aさんの職務経歴書
2週間OJT研修として、ビジネスマナーや社員の同行・新規法人訪問営業を行った。
Bさんの職務経歴書
OJT研修中の2週間、全KPI(新規法人訪問営業数・受注件数)目標を達成することができた。また訪問件数については、入社同期38名中1位の成績をとることができた。
2.2 ビジネス経験について
たとえ短期間であっても担当した業務を過小評価されないよう、経験・実績を記載します。
経験した仕事内容を伝える時に
- どのようなことを担当したか(量)
- その業務をどれくらい(質)
この2点を意識してアウトプットします。
2.2.1 量について
研修で行ったことを、できるだけ網羅して職務経歴書へ書きましょう。
転職市場において、どのような経験が求められるか予測できないこともあります。面接へ進む際により多くの引き出しを職務経歴書に記載することで、”自分ができること”と”相手が求めるもの”が一致する可能性を最大化できます。
もちろん、面接で質問される時にマイナス要素になるもの(結果がない・悪いことなど)は避けた方が良いので、頭で整理してから応募書類に落とし込みましょう。
2.2.2 質について
研修内容のそれぞれに対し、定量化(数字を使って)をしましょう。
まず経験することが重要ですが、その習熟度を企業に正しく伝えなければなりません。これは、過小評価を避けるためだけでなく、過大評価を避けることにも繋がります。過大評価をされてしまうと、求められるスキル・経験と見合わない業務を担当し、過剰な負荷がかかってしまうこともあります。
3. 学生時代との一貫性を意識
社会人としての経験が短い第二新卒の場合、学生時代の経験についても聞かれることが多いです。
学生時代の志望動機と入社後のギャップをうまく説明することで、転職・退職理由をネガティブな印象を与えることを避けられます。
2つのポイントを意識しましょう。
3.1 学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)について
新卒採用の面接やエントリーシートで「学生時代に頑張ったこと」や「壁を乗り越えた経験」について考えると思いますが、これを聞かれるのはなぜでしょうか。
これは、学生時代のことは社会人になって成果をあげるということや、根気よく続けることの証明になるのです。
たとえば、あなたがコーヒーショップのアルバイトでリーダーをしており、新人アルバイトが2人入ってきたとします。
1人は別のコーヒーショップで働いたことがあるのですが、シフトは週1日しか入っていませんでした。もう1人はコーヒーショップでのアルバイト経験はないのですが、ファストフードショップで土日を中心に週4日のシフトを入れ勤務していた経験があります。
2人とも入って間もないですが、繁忙の週末にどちらかをシフトに入れなければなりません。リーダーであるあなたはどちらをシフトに入れるでしょうか。
ファストフードショップで働いていた方にシフトに入ってもらうと思います。この時の判断軸は、学生時代に何に取り組んでいるか(コーヒーショップのアルバイトを経験しているか)どうかではなく、経験してきたことを活かせるかどうかです。
つまり自分が経験したことを言語化することで、採用の場で求められているスキル・経験とのミスマッチを防ぐことができるということです。
3.2 例外について
新卒入社した会社の退職理由として、止むを得ない理由の場合は現実的に成果をあげることができないため例外となります。
入社先の業績不振などによる企業都合で数日や数ヶ月しか就業できなかった場合もこの理由としてあげられます。また、労働環境が過酷で精神的にあるいは肉体的に就業が不可能になってしまった場合もこれに当たります。
また、自ら学生時代をアピールすることは求められていないですが、面接で学生時代のことについて聞かれることはあります。学生時代のことを聞かれることがマイナスということではないため、素直に質問に答えましょう。
実際に当時入社3年目の私も、面接で学生時代のことについて聞かれました。聞かれたから評価がマイナスだった(選考に落ちた)ということはなく、3年間のエピソードでは足りない部分について学生時代のエピソードを聞かれ捕捉された程度です。
まとめ
第二新卒の方が学生時代のことを書かない方が良い理由を具体的に説明しました。履歴書や面接で何も知らず良かれと思って、学生時代のことを書いたり話したりした結果知らないところで評価が下がってしまっては非常にもったいないです。
そのため、自分の立場は学生時代のことを話した方が良いのか、そうではないのかということをしっかりと整理し考えていきましょう。