
仕事に対するモチベーションを維持するために、重要な意味を持つのが「将来の目標」です。とはいえ中には、その目標がわからなくて困っている!なんて方もいるのではないでしょうか。目標を通じて成長していくためのスキルとしてGROWモデルを紹介します。
GROWモデルとは?
GROWモデルは、主体性を引き出すためのコーチングの基本スキルです。
このスキルを身につけておくことで、自分自身の目標をはっきりさせ、それを達成するためのサポートができます。目標がはっきりしないまま、仕事に対するモチベーションが低下してしまっている方にもおすすめの方法です。
GROWモデルのGROWとは、以下の4つの単語の頭文字で作られています。
- Goal:目標や目的
- Reality and Resource:現状把握と手元にある資源の発見
- Options:行動や対策に関する選択肢
- Will:自分自身の意志による決断
GROWモデルはこれら4つの要素を順番に意識することで、自身の思考を明確にしていきます。ぼんやりとした情報が、徐々にはっきりしていくのを実感できることでしょう。
このモデルの良いところは自分の中の目標だけではなく、それを実現するための手立てをはっきりさせられる点です。目標はあっても、実行に移せないという悩んでいる方の中には、「何をすれば良いのかわからない」と語る方も少なくありません。
GROWモデルを上手に活用できれば、今から何を実践するべきなのかを自分自身の力で導き出せます。自然とモチベーションを高めることにもつながるでしょう。
質問で実践
コーチングは質問を通じたコミュニケーションの中から、自分自身で気づきを得ていくためのスキルとなります。
コーチングの基本スキルとなるGROWモデルも、例外ではありません。具体的な手順としては、まず自分の心にゴールを問いかけるところからスタートしましょう。心に思い浮かんだゴールを、できるだけ具体的な数字にするのがおすすめです。
【漠然とした目標】
もっと仕事ができるようになりたい → ×
【具体的な目標】
去年の営業成績よりも○割アップ → ○
英会話スキル向上のため、週に1回教室に通う → ○
「何ができるようになりたいのか?」という問いかけでゴールを意識できたら、次は「現状は?」「目標達成のために、今自分に活用できる要素は?」という質問でリアリティーとリソースをはっきりさせていきます。
目標を達成するために、今できていることはもちろん、できていないことにも目を向けてみましょう。なぜできていないのか?と、自分自身に問いかけるのもおすすめです。
現状と資源が確認できたら、次は具体的な方法について検討していきます。
現実と目標の間のギャップを埋めるためにはどのような方法があるのか、できるだけ多くの情報を引き出してみてください。GROWモデルでもっとも重要なのはWILLです。先ほど出した方法の中から、自分がこれからやるべきことを、自分の意志で決定します。このWILLがあるからこそ努力が続き、目標達成のためのパワーになってくれるでしょう。
目標が達成できたら、また次の目標へ
GROWモデルの良いところはGOALがWILLへとつながり、自分自身の意志が次のGOALに結び付くということです。
一つの目標を達成したからそれで終わりというわけではなく、これまでの流れを踏まえ一歩高いGOALを再設定することができます。できればこの流れを、意識せずとも自然にできる環境を整えるのがベストです。常に自身の心に問いかけ、自分自身の目標やそれを達成するための各種情報を整理できれば、仕事はもちろんのこと、日々の生活を充実させるためのポイントにもなります。
キャリア形成にも役立つ
今回紹介したGROWモデルは、今後の活躍を目指す第二新卒のキャリア形成にも役立ってくれます。
仕事を含め将来についてふと立ち止まったときに、何のフローもなく考えていくと深みにハマりやすくなってしまいます。GROWモデルを利用して今後の自分について考えることで、深みにハマることなく目標と目標までのフローを描けるようになるでしょう。
また、GROWモデルを実践し、自身の目標があり、それを実現するための手立てまで考えられる人材は、企業にとっても魅力的なもの。GROWモデルの実践は、企業にとって心強い存在になり、頼もしい人材としてアピールにつながるでしょう。
まとめ
今回は、自身の目標を明確にできるGROWモデルについて紹介しました。今現在、目標を見失っている方や、ぼんやりとした目標は持っていても、具体的には何もできていないという方は、ぜひ実践してみてください。
GOALを設定するところから、一つ一つ着実に考えをまとめていくことで、自分がまず何をするべきなのかがはっきりと見えてくるでしょう。GROWモデルの良いところは自分一人で実践できるということです。ふと目標設定に疑問を持ったり新しい目標が生まれたたりしたときにも、自分がどうすればいいのか見つけやすいのもいいですね。