実はESで成果は求められていない?結論と結果の違い

     
       
         

皆さんは、エントリーシートを作成する時に、何を考えてから文章を書き始めますか?

”エントリーシートを書いているけれども、成果のあるエピソードが無くて困る”
”大した結果を残しておらずESが書けない”

このように「学生時代のアピールできるエピソードがない」と悩んでいる方に向けてコラムをお届けいたします。

はじめまして、よちよち・きゃりああっぷ運営の なべけん と申します。
キャリアコンサルタントとして、学生のエントリーシート作成指導を100名以上行ってきました。
指導学生の選考通過は100%ですが、特筆した結果がなかった方でも内定実績があります。
そんな私自身もエピソードがなく、サークルは未加入でインターンシップも参加していませんでした。

かつての私のようにESに悩んでいる方が、納得感あるエントリーシート作成の一助となれば幸いでございます。

それでは、ESで書くエピソードをどのように考えれば良いのか、早速チェックしましょう。

1. そもそも自己PRやガクチカで「成果がない」は間違い?

”成果を上げた経験がなくて、自分の強みをアピールしたりPRしたりできない”
”成果を上げるほど力を入れた経験がない”

このように考える学生は多く、実際に私が指導した皆さんもこのように考えていました。
しかし自己PR・ガクチカ(学生時代に最も力を入れたこと)では、成果は求められていません

もちろんアピールしたい成果があるのであれば、エントリーシートに書くべきです。
私のように凡人で自慢できるような成果が無くても、内定を獲得することは十分可能なのです。

では、成果について書かないのであれば、何について書けば良いのでしょうか。
その答えは、「成果ではなく、結果について書く」です。

2. 成果は要らないが結果は必要

”成果”と似た言葉に”結果”がありますが、この”結果”はESで書かなければなりません。
では、結果があるES・結果がないESはどう異なるのでしょうか。
日常のコミュニケーションの例から、見てみましょう。

◇結果が”ない”コミュニケーション

Aさん:「昨日、めっちゃ英語勉強したんだ!すごくない!」
Bさん:「すごいじゃん!どれくらい勉強したの?」
Aさん:「8時間くらい勉強したんだ!」
Bさん:「8時間も!勉強してどう?」
Aさん:「勉強しただけで、特に何も変わらないかな」

結果がないコミュニケーションを見て、あなたはどう感じるでしょうか。
きっと「本当に勉強したの?」と思うのではないでしょうか。

つまり結果を書くことで初めて、プロセスが証明されるのです。
そのためガクチカにおける、学生時代に取り組んだことは必ずしも成果でなく結果について書けば十分なのです。

3. 結果は必ずしもプラスでなくてもOK

結果と聞くと、皆さんはどのようなイメージをお持ちですか。
エントリーシートにおける結果は、「良かったこと」を書かなければと思うかもしれません。
実は、プラスでなくマイナスの結果でも問題ないのです。

これも先程とどうようの日常会話で見てみましょう。

◇結果が”ある”コミュニケーション

Aさん:「昨日、めっちゃ英語勉強したんだ!すごくない!」
Bさん:「すごいじゃん!どれくらい勉強したの?」
Aさん:「8時間くらい勉強したんだ!」
Bさん:「8時間も!勉強してどう?」
Aさん:「夜遅くまで勉強してたから、今日一日眠いんだ。」
Bさん:「寝る時間も惜しんで勉強したんだね!」

どうでしょうか。
Aさんの回答はマイナスですが、「英語の勉強をした」という努力のプロセスは十分証明できています。

この例からも分かる通り、「学生時代に取り組んだこと」や自己PRで書く「強みを活かした経験・エピソード」はプラスでもマイナスでも結果を書けばOKということになります。
つまり結果とは、努力やプロセス(経験・取り組み)を証明するために書くとも考えられます。

そのため結果は最重要項目ではなく、最も重要な内容は努力やプロセス(経験・取り組み)なのです。
プロセスを重視する文章作成について知りたい方はこちらをチェックしましょう。

ESは1文目で合否が分かれる?9割の学生が間違える結論先行型とは

4. 結果はどのように考えるか

ここまで読むと、「成果を書かなければ」というプレッシャーはもう感じていないと思います。
次に皆さんが考えることは、「結果はどのように考え、書けば良いか」ではないでしょうか。

結果を書く時に意識することは2つです。

  • 取り組んだこととの繋がり
  • 定量的な(数字を使った)表現

これらが実践できると、努力してきたことをより効果的にアピールできます。

4.1 定量的な(数字を使った)表現

数字を使って表現することで、読み手が主観的に捉えてしまうことを防ぎます。
誰が読んでも同じことをイメージできるように、事実を数字に落とし込むことも必要な場合があります。

◇定量化の例1

【定性表現】積極的に講義に参加しました。
【定量表現】講義に参加するときは、1時間の予習と授業後の教授への質問、1時間の予習を欠かさず行いました。

定性的な表現だけの場合、定量的な事実を想像する方もいる可能性はありますが、多くの方が別の解釈をしていまいます。
そのため数字を使うだけで、過小評価されてしまう可能性を減らすことにも繋がるのです。

次の例も見てみましょう。

◇定量化の例2

【定性表現】文章作成指導において、自分が話す時間が長く、クライアントが考える時間が短い課題がありました。
【定量表現】文章作成指導において、自分とクライアントの話す割合が7対3で、クライアントが考える時間が短い課題がありました。

このように、読み手に具体的なイメージをしてもらえるよう、半ば無理やり定量化する方法もあります。
定量化すると結果について言及するとき、「自分が話す割合が3割に減りました」など変化をわかりやすく示せるようにもなります。

4.2 取り組んだこととの繋がり

当然と言えば当然なのですが、取り組んだことと結果に乖離があってはNGです。
つまり論理的に文章を構成する必要があるということです。

論理的と聞くと難しく聞こえますが、文の組み立て方はシンプルなので誰でもできるようになります。
ここでは、実際に私が指導した学生のエントリーシートを見てイメージを持ちましょう。
※なお、ESの掲載はご本人に了承を頂いております。

◇Kさんのエントリーシート

【第一文】フードチームのリーダーとして、接客スキル向上を図ることです。
【結果】従業員がしっかりと味を伝えられるようになりました。また、店舗の売上1%向上にも貢献することができました。

このESでは第一文で「接客スキル向上」するために取り組み、「味が伝えられる(=接客スキル)ようになった」という繋がりが見えます。
また結果を経て、「売上が1%向上した」成果もあるため、結果と併せて成果について書いているエントリーシートです。

次のエントリーシートでも、結果と成果が書かれています。
正直、結果の部分が弱い(定性表現でイメージが湧きにくい)のですが、一定の成果が出ているため説得力があるESです。

◇Hさんのエントリーシート

【第一文】私が学生時代力を入れたことは、試合に出場するために自ら信頼関係構築を図ったことです。
【結果】話し合いやビデオを活用しプレーを振り返ることで、コミュニケーションの頻度が増えました。そして、コーチの信頼を得ることで出場率が60%から80%に増えました。

このように繋がりがあると、採用担当者はスムーズにプロセス(取り組み)を理解できるようになります。

論理的な文章の構成方法についてはこちらをチェックしましょう。
指導学生のES公開◇文章の組み立て方を一文ずつ解説

おわりに:プロセス重視でアピールを!

「エントリーシートに書くエピソードが無い」と悩んでいた方も、少し肩の荷が降りたのではないでしょうか。
全国1位やMVPなど成果が重要なのではなく、プロセスが重要で結果はその証明のために書きます。

成果に囚われず、学生時代に頑張ったことをシンプルに面接官へアピールしましょう。

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